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第壱幕:青春だよね LOVE LOVE FIRE!
第弐幕:再会♥
第参幕:閉ざされし心…そして…
第四幕:絶望に続く平和…
第伍幕:アンパンマンの孤独







(ア)…アンパンマン
(勇)…勇気
(愛)…愛
(ナ)…ナレーター
(アホ)…アホウドリ
(ジャ)…ジャムおじさん
(バ)…バイキンマン
(犬)…愛の犬・ポチ


オマケ:予告ポスター

第壱幕
青春だよね LOVE LOVE FIRE!!(6分)

(ア) ♪…愛と勇気だけが友達さーっ!!…♪

(ナ) ここは学校である。あ、ついでに僕はナレーターだよ!3階の校舎の窓辺から風に乗って『アンパンマンのマーチ』が流れてくる。かなりの音痴であり、校舎には既にヒビが入ってたりするんだこれが。この犯人はいわずとしれた鼻とほっぺのぶくぶくにはれたアンパンマン。

(ア)そう、オレの友達は愛ちゃんと勇気君のただ二人だけさ!オレは所詮パンとあんこの固まり!しかしオレはくじけない!!あの若き日を思い出すんだっ!

(ナ) アンパンマンの眼が次第に遠くなり、あの世に逝っ…じゃなくて、以下は回想シーンである。




 「ザザーン…ザザーン…(波の音)」

(アホ) アホー…アホー…

(ナ) 海辺らしくアホウドリが鳴いている。ので分かると思うがここは海辺だ。よって今、二人の若者が青春を楽しんでいた。

(愛) 勇気、あの太陽に向かって青春よ!

 「タタタタ…ッ(走る二人)」

(勇) ああ、このどこまでも続く地平線!そう、地球は球だから終わりはないのさ!

(愛) え!? そうだったの!?

 「ズザザーッ!!」

(ナ) もちろんこれは勇気がこけた音である。

(勇) 『くっ…!愛はどうしてこんなにバカなんだ!』

太陽のバカヤローーーッ!!

(ナ) 夕日に向かって叫ぶ勇気。彼は何故愛を好きになったのだろうか。その時…!



「ヒューーーーーーーーーーーーーー、ポトン。」

(ナ) 上から落ちてくるアンパン。それを凝視する愛と勇気。

(勇) こっ…これは一体!?

(愛) ガビーン!!変な顔のパンだわ!!

(ナ) さらに二人が見ていると、それは何やらモゾモゾと動き出した。

(勇)(愛) 手足が生えてるーーーーーっ!?

(ナ) そう、やはりパンが母体なのでブクブクだが、手足が生えて来たのだ。

(愛) これは増えるワカメと同じ原理なんじゃ
(勇) それは違うから。

(ナ) そうこうしている間にも、すっかり体と呼べる形になったアンパンは何故かカッコをつけつつ言った。

(ア) やあ!僕の名前はアンパンマン!ところで君たち!ジャムおじさんを知らないかい?



(勇) ガビーン!!そんな変な名前のヤツ知るかーーーっ!

(愛) そ…そんなことより…、どうして上から落ちて来たのよ?そして生えたの?

(ア) ん?どうしてかって?それはね…ジャムおじさんに飛行機をハイジャックしてもらったのさ。だけどつい落ちちゃってね!

(勇)(愛) 落ちるかーっ!

(愛) しかも…だったらジャムおじさんってのは飛行機に乗ってるんじゃ…?

(ア) いやね、だったらいいんだけど、彼は家でロボットを操ってるだけなのさ!でもって僕はそのロボットにハイジャックしてもらったんだよ!

(愛) あー、なるほどね。

(勇) あのさ、だったらジャムおじさんは家にいるんだろーが!




(30秒ほどの沈黙)




(ア) おうっ!なるほど!頭いいな、少年。

(ナ) …なんか、 勇気は疲れた。



(愛) ああ!勇気がトリップしてるわ!

(ア) んー、まぁともかくサンキュー!では頑張って青春しててくれ!じゃっ!


(ナ) 走り去るアンパンマン…しかし即座に引き返してくる


(ア) スマンが帰りの飛行機代貸してくれっ!



(勇)(愛) いこいこっ!

(ア) クソ!見捨てやがって!…グレてやる…

(アホ) アホー…、アホー…

(ナ) 続く。


第弐幕
再会♥ (3分)


(BGM/「ミステイク」・イン)

(ナ) アンパンマンはある日、教室の窓辺で孤独に浸りつつ、若き頃の自分と友との劇的な出会いを思い出していた。そして…


(ア) さーーーっ!いざ一人、いかだに乗って出発だ!

「ザザーン…ザザーン…(波の音)」

(アホ) アホー…、アホー…




(ナ) それから一ヶ月後。街を一人でフラついているアンパンマンを勇気が見つけた。

(勇) ゲッ!!…アイツはいつか海辺でオレと愛の青春を邪魔したアンパン野郎じゃ…。隠れなければ…!!

(ナ) 勇気は必死で隠れようとしたが、見つかってしまった。

(ア) おっ!いたいた!勇気殿! 探していたよ、ダーリン♥

(勇) 誰がダーリンじゃっつうに!!

(ナ) 激しく突っ込む勇気だが、ふと周りを見わたし、通りがかりの人々が白い眼で自分を見ているのに気付いて愕然とするのだった。

(勇) とっ…とにかく!オレの家まで来い!!




(愛) なんであんたがここにいるのよー?



(ナ) 勇気はあの後、アンパンマンを連れて家へ帰り、愛を呼び出したのだった。

(勇) よう愛!ちょうどこれからそれを聞くところだったんだ。さあ、話してもらうぞ、アンパンマン!!

(ア) あ…ああ…実は、あの後しばらくしてジャムおじさんの所に着いたんだけど…

(愛) よく着いたわねー…。

(ア) なぜかジャムおじさんに追い出されてしまったんだ…!!

(勇)(愛) 分かる分かる!!

(ア) でもって、君たちどっちかの家に住もうかと思ってね…。

(勇)(愛) ガビーン!!ちょっと待てーーっ!!

(アホ) アホー…、アホー…

(ナ) 続く。

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(バ) っておい!第弐幕にもなってオレの出番はないのかよっ!!

(ナ) …誰?

(バ) バイキンマン様だ!!くそー…次回はこのオレが主役だ!

(ナ) 違うよ。

(バ) うるさい!!

(ナ) でも違うんだってば。

(バ) えーい、うるさい うるさい うるさーーーーいっ!



(アホ) アホー…、アホー…

(ナ) 今度こそ続く。


第参幕
閉ざされし心…そして… (3分)


(BGM/「ミステイク」・イン)

(ナ) アンパンマンの若き日の思い出…。
彼の同居話にその友(仮)勇気と愛はどういう反応を示すのか?



(ア) なっ…なにーーーーーっ!二人ともオレと一緒に住みたくないというのかーーーっ!?

(ナ) 勇気の家に大声が響き渡る。


(勇) 悪いけど(当然)…

(愛) ちょっと(かなり)…

(勇)(愛) いや!!!

(ア) ガビーーーーーーーン!!!(エコー)



(ア) い…いいさ…、どうせオレは一人ぼっちさ…。親友にまでこう言われるとはな…

(勇) オイオイ…誰が親友…

(ア) (さえぎって)いや!何も言うな!気持ちだけ受け取っておくさ…。

(愛) だから誰もあんたの…

(ア) (さえぎって)オレは…オレはたった一人でも試食で生き抜いてみせるぜ…!

(ミュージック盛り上がって)

(ア) 勇気!そして愛!これからもそんなオレを温かく見守っていてくれ!

(ナ) 勝手に盛り上がり納得しているアンパンマン。
二人はただ呆れて彼を見ているしかなかった…。




(アホ) アホー…、アホー…

(ナ) それから一ヶ月後…アンパンマンは保健所にいた。

(ア) くっ…パンだからって…犬じゃないのに…。

「ポン、ポン、ポン、ポン、ポン、ポン、ポン、ポン、チーーーーーーン(木魚の音)」



(ナ) さてさて、舞台は変わり…。

(愛) ポチー、ポチー、ポチー!ポチー!!(だんだん大きく)

(勇) 愛ーーー?どうしたんだ?

(愛) 実は、私の犬がどこかへ消えてしまって…。

(勇) そ、そうか…分かった。オレも一緒に探そう。で、何か心当たりは?

(愛) それが…思い当たる所は全部……あっ!ま、まさか!?

(勇) どうしたんだ!?

(愛) お腹の空いたアンパンマンに食べられたんじゃ…!?

(勇) ガビーーーーーン!!ありえるーーーーっ!!!
あいつ…!見つけて問いつめてやる…!!



(ナ) かくして二人はアンパンマン狩りを始めたのだった。だがそれから3時間。辺りが暗くなりかけているにも今も、彼を見つけることは出来なかった。



(愛) ハァ……ヒィ……フゥ……ヘェ……ホォ……

(勇) なんじゃそりゃーっ!

(愛) 見、見つからないわねー……

(勇) アンパン野郎…一体どこへ消えたんだ…?

(ナ) 果たして彼らはアンパンマンを見つけ出す事が出来るのだろうか…?




(ナ) 続く。


第四幕
絶望に続く平和 (3分)


(BGM/「ミステイク」・イン)

(ナ) 若き日のアンパンマン。試食で生活をしていた彼はついに保健所へ入れられてしまった。同じ頃、勇気と愛は犬を食べた疑いのあるアンパンマンをさがしていた。そして…


(勇) くそっ…あいつ…やはり逃げたな…

(愛) ポチを食べるなんて…うっ…うっ…(泣)

(勇) 許せん!!オレは今、猛烈に怒っているーーーっ!!



「ズゴゴゴゴゴ…」

(ナ) その時、二人の頭上を大きな黒い影が横切った。

(勇) なっ…!?

(ナ) それはジャムおじさんの乗るアンパンマン号であった。それが目指す先には、光速で移動しているバイキンマン。実は、ジャムおじさんはバイキンマンに食パンを一切れ盗られてしまったのだ…!!

(愛) あっ…落ちた…。

「ヒュゥーーーーーー…ズッゴウゥゥゥゥン…ドグゥッ!!」



(ナ) 凄い大音響と共に墜落したアンパンマン号は真下にあった保健所の建物とぶつかり、爆発した!



(ナ) それからしばらくして爆心地へ行った勇気と愛。
そこはいまだに煙がくすぶっていた。


(勇) こっ、これは…。

(愛) あのアンパンマンの頭だわ…。

(ナ) その頭は、無惨にも半分から上の表皮が取れた状態で転がっていた。そしてガレキの下には…アンパンマンの焼けただれた胴体が…。



「ザ……」

(ナ) 呆然とたたずむ二人のすぐ後ろに、誰かの影が現われた。

(勇)(愛) !?



(ジャ)失礼。驚かせてしまったかね?ワシはジャムおじさんじゃ…

(勇)(愛) なにーーーっ!ジャムおじさんっ!?
ジャ、ジャムで頭が出来てないっ!?

(ジャ) 驚くとこ違うから!
コホン。君たちがアンパンマンの親友の勇気君と愛ちゃんだね…?


(勇) い…いや…親友じゃ…。………親友、だった…のかも。

(ジャ) そうか…ワシが見たところ、この状態からアンパンマンが復活するとはとても思えん…。可哀想じゃがワシらにはこいつを手厚く葬ってやることして出来んのじゃ…。

(勇) そうだな…

(愛) うっ…うっ…(泣)

(勇) 愛…。

(愛) ポチを…ポチを返してよーーーーーーっ!!

(ジャ) そっちかよ!



(犬) クゥーーーーン…。

(愛) ポ…ポチ!!

(勇) ガビーーーーーン…食われたんじゃなかったのか…?


(ナ) 続く。


第伍幕
アンパンマンの孤独 (6分)


(BGM/「ミステイク」・イン)

(ナ) なんと突然の事故によってアンパンマンは死んでしまった!!勇気と愛が悲しんでるんだか悲しんでないんだかの間、彼の魂はさすらい始める。


※以下独白世界。基本的にエヴァTV版最終回の世界観をパロってます。

(ナ) アンパンマンが目を覚ます。そこは周囲に何もない、無の世界であった。

(ア) オレは…?…そうか、死んだのか。
しかし何で死んだんだろ…。なんか凄い爆炎に包まれたのは覚えてるんだが…。保健所では動物を始末するときあんな大規模な火炎放射をするのか?これはちょっとディープな豆知識だな。今度勇気君と愛ちゃんに自慢げに教えてやろう!…ってオレ死んでるから無理じゃん!

勇気君と愛ちゃんは今頃どうしてるかな…?オレはいつも邪魔ばかりしてたからな…。
きっと今頃楽しく青春してるだろうな…。

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(勇) あーっ!やっとアンパン野郎がいなくなった。

(愛) これでやっと平和になるのね…。

(勇) 愛…

(愛) 勇気…♥
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(ア) 畜生!畜生、畜生!畜生、畜生、畜生!
やっぱり二人ともオレを必要としていなかったんだ!!オレはいらない存在なんだ!!!

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(ジャ) ではどうしてお前はこの地に生を受けたんだ?
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(ア) ハッ!! オ、オレは…

(ナ) アンパンマンの魂が時間をさかのぼる…。




(ナ) アンパンマンはジャムおじさんのパン工場で生を受けた。
ジャムおじさんの苦労して作ったパンに、流星と共に乗り移ったのだ。

(ア) そうだ…オレは異星人だ…。この星の者ではない…人間でもない…。

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(ジャ) お前が望むならその魂を解き放ち、元の星へ返せるんだぞ?
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(ア) そんなこと言ってまたオレを一人にするつもりなんだ。オレは流星で一人、ずっと孤独に暮らしていたんだ。もう一人はイヤだ…。心が寒くなってしまう…。

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(勇) だが一人ならば他人を傷付けることも傷つくこともない。
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(ア) でも一人はイヤなんだ!!!

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(愛) では、何を望むの?
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「ピシャンッ!(水の音)」

(ア) ××××××××××…。


(ナ) 彼の唇が、何かをつぶやく。



(ナ)ここはジャムおじさんのパン工場。


「ピッシャァァァァァァァ…ン!!!!ドン!」

(ジャ) なっ…!?

(ア) 元気100倍!!アンパンマン!!

(ナ) なんと流星はまたもやパン工場に落ち、アンパンマンは復活したのであった。

(ジャ) ガビーン……


(ナ) さてさてその頃、そんなことも知らない勇気と愛は…?


(勇) ハァ…

(愛) 何かこの頃ため息ばっかねぇ…勇気。

(勇) いや…アイツがいた時の方が楽しかったなって…。

(愛) アイツ?

(勇) アンパン野郎だよ。

(愛) ま、まさか…(震えて) 彼を愛していたの!?

(勇) 冗談じゃない!オレが心から愛しているのは愛、君だけさ!

(愛) 勇気…♥

(ナ) 二人の唇が重なり合おうとしたその時…


(ア) ハーーーッ!ハッハッハッハッハッ!



(勇)(愛) ガビーーーーーン!!アンパンマン!?


(ア) オッス、オラ アンパンマン!

(勇) 誰の真似だよっ!


(ア) 久しぶりだな、勇気。そして愛!いやはや、しかし久しぶりにのぞき見していたら、二人がオレのために恋愛の危機におちいった挙句、オレのために心中しようとしてるじゃないか!もうお兄さん照れちゃうな、オイ!

(勇)(愛) ガビーン!事実誤認しまくりーーーーっ!?(エコー)


(ナ) そして十年後。

(勇) くっ…なんでアンパン野郎がここにいるんだ!?

(愛) 私達の新しい生活を始めるための夢のマイホーム☆なのにっ!!

(ア) 気にするなって!

(勇)(愛) 気にするよ!!

「バキッ」

(ナ) アンパンマンは激しく殴られた。ていうか、フクロ。

(ア) ひどいな!オレ達親友じゃないか!!

(勇) だからってしていいことと悪いことがあるだろうがっ!

(愛) そうよ、全く…。



(ナ) アンパンマンは相変わらず邪魔になっていた。が、一つ親友として認められている点が、変わっているようだ。どうしてだろうか?さあ、みんなで考えよー♥



「チャンチャン♥」




(全員) アンパンマンの孤独、完!!



(アホ) アホー…、アホー…




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