アルカリ金属
金属は水に触れると化学反応を起こして水酸化物を形成し、これが脱水によって酸化物となります。たとえば、鉄Feが常温常圧で水と反応すると、水酸化鉄(II)Fe(OH)2を形成し、これが脱水することで酸化鉄(II)FeOが形成されます。
Fe + 2H2O → Fe(OH)2 + H2 → FeO + H2O + H2
これは「赤サビ」と呼ばれるもので、日常経験でも感じられるように、この反応はかなり緩やかな反応です。
ヒトを含めて、地球上で確認されている生命体の体組織には必ず、このような金属が用いられています。たとえば、上記のFe(鉄)は、その酸化還元反応によって、われわれの赤い血液を形成しているヘモグロビンの酸素輸送能力の中核となっています。また、われわれの体液は海水と同じ成分、つまり塩化ナトリウム(NaCl)や塩化カリウム(KCl)といった電解質を含んでおり、液中に塩化物イオンCl-やNa+、K+といった金属イオンとして遊泳しています。
特に、ナトリウムイオンNa+とカリウムイオンK+は、細胞の内外でのその濃度差によって電位差(膜電位)を発生させる物質として機能しています。この電位差による電気信号の伝達によって、神経細胞は情報を受け渡しをすることができます。つまり、神経細胞が密集する脳はもとより、全身に張り巡らされた神経系、筋肉、臓器に至るまで、このナトリウムやカリウムが必ず存在していると言えます。
ところで、ナトリウムやカリウムは、元素周期表では一番左の列に並ぶ第1属に所属し、このなかで水素を除くリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、フランシウムはアルカリ金属と呼ばれます。これらの物質は融点が低いうえに非常にもろく、いずれも他の物質ととても反応しやすいという特徴を持っています。特にリチウム、ナトリウム、カリウムは単体では水よりも軽く、反応のしやすさという点からも、リチウム乾電池のような小型電池や NaS電池のような大規模の電力貯蔵電池などに利用されています。
さて、金属は一般的に、水などと反応して酸化物(サビ)を形成しますが、これらのアルカリ金属の単体を水と反応させるとどうなるか。
リチウムLi、ナトリウムNa、カリウムK、そして、ルビジウムRb、セシウムCs。
ドカーン。
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